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PART2 認知症ってどんな病気？（抄） 認知症は自分の心がけで予防できます。 △認知症になる人には、なりやすい理由がある アルツハイマー型の認知症は、脳内にアミロイドβ（ベータ）タンパクという物質が過剰にたまることで、脳の神経細胞が傷つき、死んでいくために起こります。 アミロイドβタンパクは、認知症を発症する10〜20年ほど前から、少しずつ脳にたまり始めると 言われています。健康な状態であれば、この物質は自然に分解されていきます。しかし、認知症になりやすい生活をしていると、分解がうまくいかず、脳にたまり続けてしまいます。 見方を変えれば、認知症になる前に、自分の心がけで生活スタイルを変えていけば、アミロイドβタンパクは分解され、認知症を予防できる訳です。 ▼認知症になりやすい人は…… 家に閉じこもりがち。 体を動かさない。 生活に変化が少ない。 取り立ててすることがない。 曜日や時間を意識していない。 糖尿病になっている。 会話が少ない。 高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病になっている。 △違和感を抱けるうちが、発症を防くチャンス 認知症ではないけれど、認知症になりかけている、という状態を軽度認知障害（MCI）と呼びます。 この状態では、以前は当たり前にできていたことがスムーズにできなくなったり、人に会ったり外出することが面倒になったりします。その変化は他人には分かりづらいのですが、自分で「何かおかしい」と感じます。 MCIの人が何も対策を取らずにいると、翌年には12％、3〜4年後には約半数の人が認知症になると言われています。しかし、MCIの時点で専門医を受診して指導を受け、積極的な予防対策に取り組めば、認知症の発症を防いだり、遅らせることが期待できます。 認知症になると、進行の程度によって軽度、中庭、高度の3段階の症状に分けられます。アルツハイマー型では、ゆっくり進行していくので注意が必要です。 ▼アルツハイマー型の認知機能の低下 軽度：同じ物を何度も買ってしまう。計画や段取り通りに行動できない。曜日や時間が分からなくなる。約束をまったく忘れてし まう。 中度：知っているはずの場所で迷子になる。季節に合った服が着られない。着替えや入浴をいやがる。記憶障害が進む。 高度：家族の顔や人間関係が分からなくなる。自宅にいても、どこか分からなくなる。トイレに失敗する。自分でやれることが少なくなり、常に介護が必要になる。 |