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PART2 認知症ってどんな病気？（抄） 適切な治療とケアで認知症の進行を防げます。 ◆4種類の治療薬と薬物以外の治療法を併用 認知症と診断されても、適切な治療とケアをすれば、進行をくい止めたり、認知機能の回復を図ることができます。 アルツハイマー型の中核症状を抑える薬は4種類です。まだ病気を完治させることはできませんが、認知機能の改善や症状の進行を遅らせる効果が期待できます。 認知症は本人の気持ちや周囲の環境が症状に大きく影響するため、薬物以外の治療やケアも重要です。心身を活発にし、脳の神経細胞を刺激したり、楽しさや喜びを感じることで、悪化を防ぐことができます。 ストレスのない心地よい環境で暮らすと、脳内にたまったアミロイドβタンパクが分解され、認知機能が回復することも分かっています。 △アルツハイマー型の治療薬 アリセプト、レミニール、リバスタッチパッチ・イクセロンパッチ、メマリー ◆薬物以外の治療方法の例 1 回想療法：自分の人生を振り返って自信を深めてもらい、自尊心の向上を図ります。 2 音楽療法：音楽を聞いたり歌ったり演奏することで、心身の活性化を図ります。 3 園芸療法：値物を育て、さらに創造的な活動につなげることで、五感を刺激し、認知機能の回 復を図ります。 4 アニマルセラピー：動物と触れ合うことで、癒し効果を得たり、世話をすることで、自信の回復を図ります。 5 リアリティ・オリエンテーション：今日が何月何日か、自分がどこにいるのかなど、現実の認識を深めることを目的とします。 ※注：認知症の人向けのデイサービスなどでは、ゲームや運動、料理、創作活動などのプログラムで認知機能の回復を図っています。 ◆症状を悪化させないためには ＜認知症の人のストレスを減らす家族や周囲のよい対応＞ ①認知症の人の不安な気持ちを理解し、安心させてあげる。 ②失敗を叱らず、さりげなくフォローして見守る。 ③本人への訓練のつもりで、できないことを無理にやらせない。 ④本人のプライドを傷つけず、一人の人間として尊重する。 ⑤訴えることに、しっかりと耳を傾け、頭ごなしに否定しない。 ※：間違ったことを言っているときは、それを肯定せず、やさしく正す。 ⑥よく聞こえるように、正面から話しかけ、一度に二つ以上のことを言わない。 |